ビジネス会計検定とは
ビジネス会計検定は大阪商工会議所が主催する検定試験です。
商工会議所の試験では日商簿記検定がもっとも有名ですが、その歴史や受験者数を比べてもビジネス会計検定はマイナーです。
簿記3級とビジネス会計検定3級を比較したのが下記の図です。受験者数では簿記の10%以下の人数です。
簿記は60年以上の歴史を持ちますがビジネス会計検定はスタートしてからまだ15年程です。
しかしながらこの10年で3級受験者が2倍以上に増え、2020年には年間で1万人を突破するなど徐々に注目されつつある資格です。
簿記は財務諸表の作成能力、ビジネス会計検定は分析能力を問われる
ビジネス会計検定と簿記検定では求められる能力が異なります。
- 日商簿記…仕訳をしたり財務諸表を作成する能力
- ビジネス会計検定…財務諸表を読み取る能力
たとえばビジネス会計検定には仕訳問題はありませんが、財務諸表の読み取り問題があります。
試験内容は?難易度は?
ビジネス会計検定は全問マークシートで全50問です。BS・PL・CF計算書・財務諸表分析・総合問題で構成されています。
試験時間は2時間、70点以上で合格です。
ちなみに僕が受験した回では半分以上の人が途中退席していました。
気になる難易度は【簿記3級より楽】といったところです。
受験当時の僕は簿記2級を勉強中の身でしたが10時間程度の勉強で合格できました。
僕が受験した第25回試験では合格率59.2%。受験者数4,502人中2,666人が合格して1,030人が90点以上。
何より平均点が70.4点(平均点が合格点を超えている!)という数字からもあまり難しい試験ではないことが分かります。
勉強方法
公式テキストと公式問題集があるためこの2冊を使えばOKです。
僕はテキストを一周読んで練習問題を間違えなくなるまで解きました。
時間がなかったので問題集後半の実戦形式問題と過去問題は解いていませんが合格できています。
株初心者なら株式投資に活かせる知識が身に着く!
勉強を通して最も役に立ったのは「キャッシュフロー(CF)」の概念です。
ビジネス会計検定を受けるまでキャッシュフローについては全くの無知だったため株式分析のツイートやブログを読んでも理解できませんでした。
しかし合格した今は基礎的な知識があります。
例えば営業CFがプラス、投資CFがマイナス、財務CFがマイナスの場合は「営業活動で取得したキャッシュを投資や借入金返済に充てていると考えられ、健全な資金繰り」と読み取ることができるので株を買う根拠の一つになります。
今までは「キャッシュフロー計算書?よくわからんからスルーしよ…」となっていた項目が読み取れるようになりました。
明らかに資金繰りが悪い会社へ投資するリスクは減ります。 素人ながらに会社分析できる項目が増えたことは心強く思います。
まとめ
ビジネス会計検定3級は会計の入門に適しています。
簿記検定とビジネス会計検定はそれぞれの弱点(作成能力と分析能力)を見事に補っているように感じました。もし自分の後輩に簿記会計を勉強したことがない新入社員が配属されたら、この2つの試験を勉強するようお勧めします。
ここまで偉そうに語っていますが取得したのは3級。
なので2級→1級と早く取得できるよう勉強していきたいと思います。
このページを読んでくださったあなたは会計系の勉強をしていり、これからしようとしている方だと思いますので、ともに頑張りましょう!
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